子ども、第三の居場所に 知名町のe.lab〈みんなのおうち)お披露目 探究的な学びの場提供

2022年07月24日

子ども・教育

関係者、地域住民で開所を祝った子ども第三の居場所e.lab〈みんなのおうち〉お披露目会=23日、知名町下城

知名町の一般社団法人「えらぶ手帖」(かまゆきみ代表理事)が、同町下城に開設した子どもの第三の居場所「e.lab(イーラボ)〈みんなのおうち〉」のお披露目会が23日、現地であった。同法人は子どもたちへの学びの場の提供などを行っており、開設した施設は赤ちゃんから大人まで自由に過ごすことができる。お披露目会には関係者や地域住民など約20人が出席して開所を祝った。

 

日本財団が全国に広げている地域子育てコミュニティーづくり「子ども第三の居場所」助成事業の採択を受けて空き家を改修。5月にオープンした。学校が休みの日や放課後に開所し、探究的な学びの場を提供している。これまでに延べ237人の利用があった。

 

3年間はパートナー協定を結んでいる知名町と連携し、日本財団の支援を受けながら運営する。「えらぶゆりの島留学制度」を利用して島外から指定校に入学、転学してきた留学生親子の住居や、「泊まれる図書館」としての宿泊スペースも設けられている。

 

お披露目会では、かま代表理事がリモートであいさつ。関係者や地域住民の理解と協力に感謝し、「これからも沖永良部のすべての子どもたちが地域に見守られながら、自由に自身の未来、地域の未来、社会の未来を創造していけるような環境を整え、サポートしていけるよう精進していく」と述べた。

 

今井力夫町長は「子どもたちがいることによって地域は活気づいていく。その居場所、発信源がこの場所になると思う。多くの子どもたちがこの集落以外、そして全国から集まり、ここで子どもらしさを育んでほしい」と期待した。

 

施設にピアノを提供した南哲次郎さん(87)=同町=への花束贈呈や、同施設で探究的な学習に取り組む子どもたちのウミガメ産卵調査報告もあった。

 

今後、同施設には自由に使えるキッチンやカフェスペース、アトリエなどが整備される予定。問い合わせはメールアドレス okino.e.lab@gmail.comえらぶ手帖へ。