島の味忘れないで 〝島立ち〟前に郷土料理学ぶ 与論高校3年生

2023年02月27日

子ども・教育

郷土料理に挑戦する与論高校3年生の生徒ら=17日、同校

与論町の県立与論高校(甲斐修校長)で17日、進路が決まった3年生25人を対象とした郷土料理の調理実習があった。同町の食生活改善推進員連絡協議会(基真理子会長)会員を講師に招き、卒業生らは幼い頃から親しんだ〝島の味〟を学んだ。

 

同校では卒業と同時に、多くの生徒が進学や就職のため「島立ち」(島を離れること)をする。調理実習は郷土研究の一環で、地元の料理を知り、自炊する力を養ってもらうことなどを目的に開かれた。

 

生徒は同協議会会員から栄養バランスや野菜の切り方などを教わりながら調理。▽ミシジマイ(与論風炊き込みご飯)▽ムギ焼き▽ダイコンとキュウリのピャースー(酢の物)▽アオサ汁(みそ汁)-の4品を作った。

 

酢の物作りでは、材料の地魚刺し身をひたひたになるぐらいの酢で漬けておき、薬味でニンニクの葉を使うなど、与論ならではのポイントも教わっていた。

 

調理後、生徒は「ミシジマイは自分でも作れそう。島立ちしたら作りたい」「貴重な体験。卒業前にみんなで作って思い出になった」などと感想を語り、料理に舌鼓を打っていた。同協議会の沖範子副会長は「食べることの大事さをしっかり教えることで、病気をしない体をつくり、頑張る事にもつながる」と話した。

 

20日には同協議会から3年生39人に、レシピや栄養バランスなどについて解説した冊子「Cookingしおり2023」が配られた。