摘果タンカン活用が学長賞 高校生よかアイデアコン 廃棄品で消毒液など試作 大島北高

2022年03月23日

子ども・教育

アイデアコンテストで受賞した(前列右から)藤田さん、林さん、田畑さん=22日、奄美市笠利町

奄美市笠利町の県立大島北高校(下髙原涼子校長、生徒114人)の2年生4人が取り組む、地域課題解決に向けた研究調査がこのほど、第6回「高校生よかアイデアコンテスト2021」(鹿児島国際大学主催)で学長賞を受賞した。22日、同校多目的教室でリモート形式の表彰式が行われた。

 

同コンテストは高校生が地域課題の解決策を考える機会を提供し、地域の将来を担う人材を育てることが目的。市民生活や産業、観光などさまざまな分野で地域に貢献できるアイデアを募集している。今年は県内10校から計229のアイデアが寄せられた。

 

受賞したのは田畑彩葉さん(情報処理科)、林みずきさん(同)、藤田桜さん(同)、豊田妃奈さん(普通科)。廃棄される摘果タンカンに地元農家が心を痛めていることを知った4人は「アマンタンカン救い隊」を結成し、摘果タンカンの有効な活用方法を探った。

 

研究では、乾燥させた実を使ったインテリアグッズや飲料用のタンカンウォーター、消毒液などを試作し、島内の観光施設での販売などを提案。審査員からは「地域貢献性や実現性が非常に優れている」と高く評価された。

 

表彰式で代表あいさつをした林さんは「受賞を知りとても感動し、達成感を得ることができた。活用法について考え、試作品を作るのがとても楽しかった」と話し「ホテルとのコラボや販売など、アイデアの実現に向けて頑張りたい」と述べた。

大島北高校では、2年の並木花萌さん(17)が第1回鹿児島国際大学中学生・高校生英語俳句コンテストの高校生自由俳句部門で南日本新聞社賞も受賞した。

 

同コンテストは、中高生に日本の伝統や文化について理解を深め、世界に伝えていく手段を身に付けてもらおうと初開催。鹿児島県の自然環境や生活文化を題材とした2446句の応募があった。

 

並木さんは、小さいころ祖母が鶏飯を作っていた懐かしい思い出を「grandmother braises the chicken praying for a new born baby a starry night」と英語で表現した。

並木さんは「英検2級を目指して英語の勉強を続けていきたい」と目標を語った。