新女子寮をお披露目 24年度から運用開始 樟南第二高校

2024年03月16日

子ども・教育

樟南第二高校の新女子寮の完成を祝う関係者=15日、天城町(提供写真)

樟南第二高校(天城町、牧園弘光校長)で15日、町が建設を進めていた女子寮のお披露目式典が開かれた。森田弘光町長をはじめ、学校関係者や町職員など約40人が出席。同校敷地内に建てられた寮の完成を祝い、新年度からの運用開始に期待を寄せた。

 

同校は全国で唯一の離島にある私立高校。2004年度から運用していた旧女子寮はこれまで118人が利用したが、生徒数の減少や建物の老朽化などにより、20年度を最後に入寮者ゼロが続いていた。

 

新女子寮は、生徒数確保による学校存続や町の若い世代の人口増加、人材育成などを目的に、町単独事業として約1億5千万円かけて新築した。工期は昨年7月からの約9カ月間。

 

木造平屋建てで延べ床面積296・13平方㍍。寮生10人分の個室(6畳)と寮監室、食堂、共同のシャワー室・トイレなどを整備した。寮は町が無償で貸し付ける(最低10年)。光熱費や消耗品は学校、大規模な修繕などは町が負担する。

 

名称は「Nesugata‐yama 樟南二高 学生寮」。生徒や職員から寄せられたアイデアを基に決定した。「光による集中と癒し」をコンセプトに、室内は自然の光が入り込む明るいデザインとなっている。

 

6畳の個室内の様子(提供写真)

 

式典では、森田町長や生徒代表らが寮看板の除幕式を行ったほか、出席者らが外観や室内を見学した。同校によると、入寮の条件は原則島外出身の生徒で、24年度は新入生1人の入寮が決まっている。

 

東良治教頭は「町からこのような施設を提供いただき感謝している。教育機関として生徒が安心して学べる環境をつくっていきたい」と話した。