身の回りの現象、実験で学ぶ 瀬戸内町3島から参加 科学実験教室

2023年02月26日

子ども・教育

空気砲を使った実験を披露する木村さん(右)と煙の輪に興味津々の参加者ら=23日、瀬戸内町伊子茂

加計呂麻島、請島、与路島の子どもたちを対象とした科学実験教室(NPO法人なにわ考房主催)が23日、瀬戸内町伊子茂の伊子茂小中学校体育館であった。講師は近畿大学名誉教授で理学博士の木村隆良さん(73)。各島の児童生徒や保護者ら約40人が参加し、さまざまな実験を通して、身の回りの現象に理解を深めた。

 

子どもたちに科学の楽しさを伝えることを目的とした事業。国立青少年教育振興機構の「子どもゆめ基金」の助成を受け、全国各地の小中学校などで教室を開いている。瀬戸内町での実施は新型コロナウイルスの影響で3年ぶり。開催には町教育委員会が協力し、古仁屋高校の生徒5人もアシスタントとして参加した。

 

この日のテーマは「空気のちから」。木村さんは液体窒素を使って雲を再現したり、異なる物質を燃やして炎の色の違いを見せたりと、バラエティーに富んだ実験を次々と披露しながら、大気圧や気流、空気が必要な燃焼の仕組みなどについて解説した。

 

理科が好きだという諸鈍小5年の西村嘉一君(11)は「水素と酸素を反応させたときの爆発の音が大きくてびっくりしたけど楽しかった」と笑顔。与路中2年の福井李央さん(14)は「黒い色の炎を初めてみたのでおどろいた」と興味を持った様子だった。

 

木村さんは「自然の中には科学の現象がたくさんある。普段見ているものを『不思議だな』『なんでかな』と思うことで自発的学習のきっかけにしてくれれば」と語った。