「いもーれ奄美へ」京都でPR ラッピング電車が運行中 車体に龍、座席は大島紬 龍郷町×京福電鉄コラボ

2022年12月21日

政治・行政

京福電鉄が嵐山本線・北野線で運行している龍郷町PRラッピング電車(京福電気鉄道提供)

「いもーれ奄美へ」ガタン、ゴトン│。京都市内を走る京福電気鉄道(本社・同市中京区)の嵐山本線・北野線で1日から、龍郷町をPRするラッピング電車が運行している。西郷隆盛の長男で、第2代市長を務めた西郷菊次郎が龍郷町出身であることから実現したコラボ企画。車体には同町イメージロゴの龍や菊次郎の肖像写真、座席や中づりには本場奄美大島紬の生地などがあしらわれている。

 

龍郷町は地域振興推進事業の一環で、菊次郎を介して縁がある京都市など国内外4自治体との交流を推進している。ラッピング電車は龍郷町をPRする企画として、同町が京福電鉄に委託した。

 

車体には龍郷町のイメージロゴのほか「ありがっさまりょうた(ありがとうございます)」「いもーれ(ようこそ、いらっしゃい)奄美へ」と、奄美の方言でのPRメッセージをデザイン。車両前後部には同町スローガン「Go!Go!たつGo」と菊次郎の肖像写真をそれぞれ施し、特別車両に仕上げた。

ロングシートの背もたれに張られた本場奄美大島紬「龍郷柄」「秋名バラ」の生地(京福電気鉄道提供)

車内はロングシートの背もたれに伝統工芸品である本場奄美大島紬の生地を張り、伝統的な柄「龍郷柄」と「秋名バラ」を使用。中づり広告でも大島紬を展示し、車内ポスターでは龍郷町や菊次郎について紹介している。企画を担当する龍郷町企画観光課の園田徳一参事は「龍郷町、そして奄美の魅力を全国に発信していきたい」と話した。

 

京福電鉄の嵐山本線・北野線は主に1両編成で京都市中心部近郊を運行。沿線には観光名所の嵐山や世界文化遺産・古都京都を構成する建築物などもあり、車両は歴史風情あふれる京都らしい街並みを走る。

 

龍郷町PRラッピング電車は来年2月28日まで運行し、観光客を含め多くの人々に同町と奄美をアピールする。

車両前後部片面に施された西郷菊次郎翁の肖像写真(京福電気鉄道提供)