まやにゃんバーカード開始 飼い猫の身分証、第1号交付 奄美大島ねこ対策協議会

2023年04月19日

政治・行政

まやにゃんバーカードを受け取る興津絵美さん(右)=18日、奄美市役所

島内5市町村でつくる奄美大島ねこ対策協議会(会長・信島賢誌奄美市世界自然遺産課長)は2023年度、適正飼養している飼い主に、飼い猫の身分証明書となる「まやにゃんバーカード」の発行を開始した。18日は、申請第1号となる奄美市名瀬の興津絵美さん(26)にカードが交付された。

 

「まや」は奄美の方言で「猫」という意味で、カードは室内飼養の推進と適正飼養者の応援を目的に発行。①自治体への飼い猫登録②マイクロチップ装着③避妊・去勢手術④完全室内飼養│を条件に交付する。

 

カードには飼い猫の写真や氏名、住所、マイクロチップ番号、飼い主名などのほか、事故や災害など飼い主の緊急時に、飼い猫がいることを家族などに知らせる連絡先を記載することもできる。

 

興津さんは環境省の職員として昨年10月、愛猫のナナちゃん(推定4歳)を連れて奄美大島に赴任した。奄美市役所でカードを受け取り、「飼い猫の適正飼育を応援したいと思った。カードは思ったよりもクオリティ(品質)が高くてうれしい。大切に保管し、引き続き室内で猫を大事にしていきたい」と話した。

 

奄美大島5市町村は11年度に猫の適正飼養管理条例を施行し、飼い猫の登録などを義務付けた。22年度末時点の登録数は3040匹。今後まやにゃんバーカードのPRも進めていく方針で、信島会長は「飼い猫登録やカードの申請をきっかけに、マイクロチップ装着や避妊去勢手術など適正飼育の推進を期待したい」と話した。

 

カードの発行手数料は1000円。有効期限は3年。各市町村の窓口やウェブから申請できる。同協議会はカード保持者を対象にした飼い猫講習や地域の協力事業者と連携したサービス、写真展の開催などを検討している。申請者には順次、カードを交付する。

交付されたまやにゃんバーカード。大きさは運転免許証と同じ(画像は一部加工)