モデル都市に奄美市選定 コンパクトシティ 鹿県唯一 地方再生、国が後押し

2018年05月09日

政治・行政

整備が進む中心商店街の末広・港線=8日、奄美市

整備が進む中心商店街の末広・港線=8日、奄美市

 名瀬中心市街地の活性化に取り組む奄美市はこのほど、国土交通省と内閣府の「地方再生コンパクトシティ(モデル都市)」に選定された。全国32都市のうち、九州は4市、鹿児島県内は奄美市のみ。3年間にわたって交付金など国の集中支援を受け、市民交流センター(仮称)整備、交流イベントによる回遊性向上策などを展開。官民連携しながら街のにぎわい再生を目指す。

 

 地方都市の再生をバックアップする取り組みは国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2017改訂版)」に基づく。全国77都市から応募があり、有識者委員会で選考された。選定は3月30日付。

 

 モデル都市に対しては2018年度から3年間、▽社会資本整備総合交付金など財政面の優遇措置▽アドバイス等のハンズオン支援―を重点的に行う。

 

 奄美市はこの支援を受け、第3期名瀬中心市街地地区都市再生整備計画(18~20年度)を軸に各種事業を展開する。

 

 具体的には▽市民交流センターや子育て・保健・福祉複合施設整備▽末広・港線などの道路修景、公園リニューアル▽商店街の創業支援▽ベビーカーレンタルなどのタウンモビリティ検討▽交流イベントによる回遊性向上―など。計画区域は商店街や屋仁川、市役所周辺を含む43ヘクタール。

 

 市都市整備課は「これまで奄美市で進めてきた取り組みと、国のまちづくり施策が合致したからではないか。モデル都市に選定されたことで円滑に事業が進められる」と語った。