中村さんと後藤さんに地域貢献県表彰

2019年11月28日

政治・行政

地域貢献県表彰を受けた(右から)後藤恭子さんと中村修さん=27日、鹿児島市の県庁

地域貢献県表彰を受けた(右から)後藤恭子さんと中村修さん=27日、鹿児島市の県庁

 県は27日、豊かで活力ある地域社会づくりへの貢献が認められた県内の10団体4個人を表彰した。鹿児島市の県庁で同日、表彰式があり、奄美からはNPO法人の代表として地域資源を活用した体験型観光などに取り組む中村修さん(51)=大和村=と、「阿室校区活性化委員会」の活動を通して特産品開発やU・Iターン者らの就農支援などを展開する後藤恭子さん(43)=宇検村=の2人が受賞した。

 

 地域貢献活動表彰は、地域の文化活動継承や環境保全、地場産品振興など幅広い分野を対象に本年度創設。春と秋の年2回、県内7地区別に2組の表彰者を選出する。

 

 中村さんは大和村国直でNPO法人「TAMASU」を設立。代表として、地域資源や住民の得意分野を生かした自然・文化体験のプログラムを企画し、地域の魅力発信や観光客の増加につなげるとともに、地域産業の担い手育成にも貢献している。

 

 後藤さんは、2006年に愛知県から宇検村に家族で移住。耕作放棄地を活用し、亜熱帯気候を生かした農業経営で特産品の開発・生産に取り組んでいるほか、「阿室校区活性化委員会」の役員として親子山村留学の受け入れなどにも尽力している。

 

 中村さんは「自分個人ではなく、地域に住む人たちの取り組みへの評価だと思う。若者が帰りたくなる村、お年寄りが住み続けたいと思える村づくりへの取り組みを地域全体で進めて行きたい」と抱負を述べた。

 

 後藤さんは「受賞は阿室校区活性化委員会など、地域全体の取り組みに対するもの。住民が一体となって問題解決や活性化に取り組む地域性に、Iターン者である自分らも助けられた。特産品づくりや学校存続への取り組みで地域に恩返しをしたい」と話した。