和泊、知名に選定証授与 脱炭素先行地域に決意新た カーボンニュートラルな島目指す環境省

2022年06月02日

政治・行政

山口環境相(中央)から選定証を授与された前和泊町長(右から3人目)と今井知名町長(同4人目)=1日、東京・千代田区

環境省は1日、第1回脱炭素先行地域選定証の授与式を東京で開催した。全国から選定された26自治体の代表者らが参加。うち県内で唯一、脱炭素先行地域に選定された沖永良部島の知名町と和泊町も出席した。

授与式には今井力夫知名町長と前登志朗和泊町長が、共同提案者のリコージャパン、サステナブル経営推進機構の関係者と共に登壇。山口壯環境相から選定証が手渡された。

今年4月、脱炭素先行地域に選定された知名町は、和泊町と共に2030年度までに、沖永良部島の民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素(Co2)の排出実質ゼロを目指す。運輸部門や熱利用なども含めた温室効果ガス排出は、国全体の30年度目標と整合する削減に挑む。

同省から支援を受ける交付金の規模は約50億円。事業予算の4分の3が補助される。

計画が進んでいるのは、字(集落)などの小規模地区でエネルギー供給と消費を行う「マイクログリッド」の構築。知名町知名の新庁舎建設予定地や両町内の公共施設でも導入される予定だ。

島内の高校生が通学に使用するオートバイも電動化を進め、200台規模で貸与する計画も進んでいる。

今井町長は「先行地域として選定されたことを契機に、脱炭素の流れを加速させたい」と話し、前町長は「知名町と共にカーボンニュートラルな沖永良部島を目指したい」とした。