地域課題解決の取り組み学ぶ 財務省が応援セミナー 再エネ、人材不足テーマに 奄美市
2025年03月29日
政治・行政

財務省主催で行われた奄美群島振興開発基金応援セミナー=28日、奄美市名瀬
財務省主催の「奄美群島振興開発基金応援セミナー」が28日、奄美市役所であった。再生可能エネルギー導入と人材不足を主なテーマに、金融関係の有識者が講演。奄美群島各地の首長や議員、職員、地元金融機関、経済団体の関係者ら100人余りが参加し、地域課題解決や地域活性化に向けた国内の取り組みを学んだ。
セミナーは金融界と地元経済界、自治体などで知見の共有を図る目的。オンライン42人を含む103人が参加した。初めに奄美群島振興開発と奄美群島振興開発基金について概要の説明があった。
日本政策投資銀行の原田文代常務執行役員は世界的な気候変動に対する政策と関連して、奄美群島への再生可能エネルギー導入の意義と課題について講演。▽既存エネルギーと新技術を組み合わせた安定した電力供給▽地域内のエネルギーの自給自足▽自然災害発生時の停電防止―などを課題に挙げ、「貴重な自然資本と共生した地域内でのエネルギー自給モデルを構築すれば、雇用創出や地域ブランドの向上にもつながる」などと語った。
日本政策金融公庫総合研究所の藤井辰紀副所長は「人材不足の現状と対応策」と題し、国内各地の中小企業や事業所の事例を紹介。▽機械化・自動化▽ジョブローテーション▽外部との連携▽魅力ある働き方の提案▽女性やシニア人材の活躍推進▽副業者、外国人人材の受け入れ―などの取り組みを紹介し、課題解決のヒントを探った。