大和村・宮古崎トンネルが貫通

2019年09月28日

政治・行政

貫通した宮古崎トンネルの根瀬部側坑口=27日、奄美市

貫通した宮古崎トンネルの根瀬部側坑口=27日、奄美市

 主要地方道名瀬瀬戸内線の奄美市根瀬部―大和村国直間を結ぶ「宮古崎トンネル」(総延長2316㍍)が27日までに貫通した。2017年7月に着工し、国直側から掘削工事を進めてきた。貫通を祝う式典は11月1日に現地で開かれる。供用開始は21年度以降の見込み。

 

 同トンネルは全長5・2キロ(標高160メートル)の峠越えの解消を目的に、14年度に事業着手。開通すれば距離で約2・3キロ、自動車の移動時間で約5分短縮される。

 

 同区間では10年、11年と相次いだ豪雨で崖崩れが多発した。国道58号の代替道路に位置付けられていることに加え、防災面や救急搬送、日常生活の利便性の向上、観光面への効果などが期待されている。

 

 貫通は根瀬部側の地質の関係で予定より約1カ月遅れた。県大島支庁建設課によると、工事のみの事業費は約49億円。今後は20年6月までに出入り口と内部の工事を終え、照明や消防設備などの工事に入るという。

 

 同課の笠井純一道路建設係長は「地元の方の理解を得て工事はおおむね順調に進んでいる。1日も早い完成を目指したい」と話した。