宮古崎トンネルで訓練 事故時の手順など確認 関係機関7団体60人参加 奄美大島

2022年11月18日

政治・行政

車に閉じ込められた負傷者を救助する消防隊=17日、奄美市の宮古崎トンネル

奄美市名瀬根瀬部と大和村国直を結ぶ県道名瀬瀬戸内線の「宮古崎トンネル」(延長2316メートル)で17日、交通事故による車両火災を想定した防災訓練があった。警察や消防、行政など関係機関7団体から約60人が参加。迅速かつ円滑な救助活動のため、事故発生時の情報伝達や救助、消火活動などの手順を確認した。

 

事故発生時は避難救助活動の難航や被害の拡大が懸念されることから、年1回関係機関での訓練を実施している。今年3月に供用開始した同トンネルでの訓練は初めて。

 

大和村側から1・5キロ地点で自動車2台が正面衝突して運転手2人が負傷し、1人は車両から逃げ出せず、運転手が自力で脱出したもう1台が炎上する事故が発生。目撃者が非常通報設備を使い「119番」通報で救助を求めるという想定で実施した。

 

訓練では、通行規制および迂回(うかい)路への誘導や、負傷者の救助、車両火災の消火、現場検証までの一連を実践した。

 

訓練後、奄美警察署の末永健太交通課長は「今回のような訓練を繰り返し行い、必要な技能を身に付けることが重要。今回の訓練で得られた経験や反省を生かし、事故発生時は迅速かつ的確な対応ができることを願う」と講評した。

 

奄美署によると今年、同署管内ではトンネル内で4件の人身事故(10月末現在)が発生している。