教育活動で地域活性化を インフィニティ国際学院と協定 戸円小中跡地にキャンパス設置へ 大和村

2022年10月07日

政治・行政

大和村と包括連携協定を結んだインフィニティ国際学院の大谷学院長(左)と伊集院村長=6日、大和村防災センター

大和村は6日、全寮制のインターナショナルスクール「インフィニティ国際学院」(大谷真樹学院長)の中等部と包括連携協定を結んだ。村内の地域資源を活用したさまざまな教育活動を展開し、関係人口の創出や地域活性化を図る。伊集院幼村長は「大変インパクトの強い取り組み。地域での受け入れ体制ができているので行政も支援をしてきたい」とあいさつした。

 

同学院は2019年に高等部、22年に中等部が開校。国際的な視野を持つリーダーの育成を目指し、英語習得や探究活動に力を入れている。生徒らは国内外の学習拠点に一定期間ずつ滞在し、フィールドワークなどを通して探究心や問題解決力を養う。

 

中等部では町全体を教育の舞台とする「タウンキャンパス」構想を基に、昨年から北海道上川町で地域と連携した先進的な教育の取り組みを実践。大和村にも同様のモデルで新たな学習拠点を設置し、生徒は北と南の二つのキャンパスを季節ごとに移動する。今年度の中等部在籍者数は2人で、来年度以降の新入学に伴い在籍者の増加が見込まれる。

 

大和村との連携協定締結は、同村の地方創生推進アドバイザーを務める勝眞一郎氏と大谷学院長との交流などがきっかけで実現。キャンパス設置に向け、村は13年に廃校となった戸円小中学校跡地を同学院に無償で貸与するとともに、奄振交付金約7400万円を活用して校舎を改修。工事終了後の来年1月から約2カ月間の日程で中等部の生徒らが同村を訪れ、学習活動を行う予定だ。

 

同村防災センターで行われた締結式には関係者ら約10人が出席。協定書には村と同学院が連携し、地元の小中学生との交流や同村の知名度・地域ブランド力の向上、雇用の創出などに取り組むことを盛り込んだ。

 

大谷学院長(61)は「生徒が毎年大和村を訪れて学べる環境を充実させ、地域住民との交流などを通して村全体を活性化できれば」と期待した。