自衛隊急患搬送、要請簡便に 離島医療体制充実へ要望 県市町村連携会議

2024年04月27日

政治・行政

県と県内自治体の関係者が意見交換した県市町村連携会議=26日、鹿児島市の県庁

県が主催して2024年度の施策について県内市町村の関係者と意見を交わす県市町村連携会議が26日、鹿児島市の県庁であった。各自治体の首長や議会議長ら計約150人が参加。奄美関係では、急患発生時の自衛隊ヘリ出動要請の簡便化とドクターヘリ・防災ヘリの夜間運航に関する要望があり、県側は「引き続き関係機関と連携し、離島の医療体制充実・強化に努める」と答えた。

 

同会議は県と市町村との連携を深めて効果的な施策の展開につなげるのが目的。21年度までは県政説明会として開催し、22年度から名称を変更した。

 

会議では6項目をテーマに意見交換した。夜間や悪天候時の離島からの急患搬送について取り上げた県町村会会長の高岡秀規徳之島町長は、鹿児島県を通じた現行の航空自衛隊への出動要請方式ではヘリの出動までに時間がかかると指摘。「(病院から連絡を受けた)消防組合と県ではなく、医療機関と県が連絡を取り合うことで時間短縮できないか」などと提案・要望し、高齢化が進む離島での医療体制充実に向けた取り組みの必要性も強調した。

 

会議ではこのほか、07年に結んだ県と県内市町村間の災害時相互応援協定に関し東日本大震災などを踏まえた相互支援の在り方の検証・検討、子ども医療費助成補助金制度の拡充、空き家対策、民間路線バスの路線維持のための支援などについて要望があった。意見交換後は県の各部局が24年度施策の概要や方針などを説明した。