2施設の愛称を公表 振興会館「奄美川商ホール」 市民球場「奄美川商球場」に 奄美市ネーミングライツ

2023年06月03日

政治・行政

セレモニーでテープカットする水谷学社長(中央)ら関係者=2日、奄美市名瀬の奄美川商ホール

事業者が命名権料を支払い、自治体が所有する施設に愛称を付ける「ネーミングライツ」の導入に向け、奄美市が2022年12月から命名権者を募集していた2施設の愛称が決まり、2日に発表セレモニーがあった。奄美振興会館(名瀬)が「奄美川商ホール」、名瀬運動公園市民球場が「奄美川商球場」に決定。いずれも川商ハウス(本店・鹿児島市、水谷学社長)が命名権を購入。事業契約期間は28年3月末までの5年間。

 

ネーミングライツの導入は奄美市の新たな財源確保策。22年度から市有20施設を対象に命名権者を募集しており、今回の2施設と、市民交流センター(名瀬)、木工工芸センター(住用町)の計4施設は命名権者が決まっている。

 

川商ハウスは鹿児島県内に10店舗を展開する総合不動産業。「アパート・マンション探すなら…」のテレビCMでもおなじみ。

 

施設の年間当たりの命名権料は奄美振興会館が140万円、市民球場が75万円。市はそれぞれの施設の維持・管理費などに活用する方針。

 

2日は両施設でそれぞれセレモニーがあり、奄美市と川商ハウス、両施設を指定管理する奄美市開発公社の関係者ら約30人が出席した。奄美地方への台風接近のため、市民球場は隣接するサンドームで行った。

 

同社によると、奄美市のネーミングライツへの応募は、4月25日に亡くなった西田隆昭前社長の方針。水谷社長は「種子島出身の西田前社長は、奄美に憧れにも似た親しみを感じ、奄美の地域活性の一翼を担いたいとの思いで応募させていただいた」と説明した。

 

安田壮平市長は「奄美川商ホール、奄美川商球場が文化活動、スポーツ振興の拠点としてより一層市民の皆さんに親しまれ、ますます利用されることを願いたい」と期待した。