2050年は45% 奄美群島の高齢化率 人口問題研推計

2024年01月11日

政治・行政

国立社会保障・人口問題研究所が12月にまとめた「日本の地域別将来推計人口」によると、2050年の奄美群島の65歳以上の高齢者割合は、20年と比べて10・6ポイント上昇し、45・7%となる。12市町村すべてで4割を超え、最も高い大和村は53・7%と、村民の半数以上を占める見込み。

 

同研究所は厚生労働省所属の調査研究機関。推計人口は20年の国勢調査に基づいて試算した50年まで30年間の人口を都道府県別や性別、年齢別などでまとめている。

 

群島内各市町村の50年の高齢化率見込みは▽奄美市46・1%▽宇検村46・9%▽瀬戸内町46・2%▽龍郷町41・8%▽喜界町49・9%▽徳之島町45・7%▽天城町48・5%▽伊仙町42・1%▽和泊町44・1%▽知名町46・6%▽与論町43・3%。

 

20年時点ではすべての市町村で、15~64歳の生産年齢人口が高齢者人口を上回っていたが、50年には龍郷町、伊仙町、和泊町、与論町を除く8市町村で逆転。高齢者人口が生産年齢人口を上回る見込みとなっている。

 

群島全体の15歳未満の年少人口割合は20年が14・0%。50年には3・1ポイント減の10・9%となる見通し。奄美市(9・8%)と喜界町(9・1%)は年少人口が1割を切る予想となっている。

 

一方、大和村(11・4%)と宇検村(14・2%)は20年よりも年少人口の割合が高くなる見込み。これは村全体の人口が減るためで、子どもの数は今後も少なくなる見通し。

20年は10万人を超えていた奄美群島の人口は、30年後には6万人台まで減るとみられる。