3町と空自が防災訓練 人員空輸など連携深める 徳之島

2022年10月30日

政治・行政

訓練飛行を終えてヘリから降りる搭乗希望者ら=29日、徳之島町徳和瀬

【徳之島総局】徳之島3町と航空自衛隊南西航空方面隊が参加する徳之島3町防災訓練が29日、徳之島町健康の森総合運動公園陸上競技場であった。各町の防災担当者や消防関係者、航空自衛隊などから総勢約100人が参加。災害時を想定したヘリコプターでの人員空輸の訓練などがあった。

 

徳之島での訓練は6年前から年1回実施している恒例行事。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で島内の防災関係者限定で開催したが、今年は通常通り開催した。

 

飛行訓練は徳之島で訓練中の南西航空方面隊が実施。町の希望者計60人が同隊の輸送ヘリCH47│Jに乗って約20分の訓練飛行を体験した。会場周辺には消防関係の体験ブースが設けられ、親子連れが放水体験や自動体外式除細動器(AED)講習、ロープと滑車を用いた引き揚げ救助などに挑戦した。

 

ヘリに試乗した稲大輔君(岡前小6年)は「ヘリに乗るのは初めてなので楽しみにしていた。普段見ている家や畑も上から見るといつもとまったく違って見えて新鮮で楽しかった」と感想を述べた。

 

訓練に出席した高岡秀規徳之島町長は「地震や津波などの大規模災害が起きた際は自衛隊の協力が必要。いざというときのために連携を深めておく必要がある」と訓練の意義を強調し、「一般住民も多く見学できて良い訓練になった。住民の防災意識の向上にも期待したい」と話した。