「ケンムンの館」お披露目 エフエムうけんまつり 宇検村

2022年03月21日

地域

ケンムンの館前で「ゼロカーボンシティ宣言」をした元山公知村長と緑の少年団=20日、宇検村

宇検村のコミュニティーFM「エフエムうけん」が主催する「エフエムうけんまつり」が20日、同村湯湾に来月オープン予定の観光拠点施設「ケンムンの館」であった。同施設の落成式や内覧会、脱炭素社会を目指す「ゼロカーボンシティ宣言」などが企画され、村民らは親睦を深めながら村事業への関心を高めた。

 

新たにオープンする「ケンムンの館」は、世界自然遺産登録による観光客の増加を見据えて整備された。床面積132・49平方㍍の木造平屋建て。観光案内所やうけん市場、グリーンスローモビリティの発着所などの機能を備える。

 

内覧会では、木材を生かし淡い寒色系でまとめられた室内がお披露目された。指定管理者として運営にあたる一般社団法人巡めぐる恵めぐる(奄美市)の新元一文代表理事は「村の人たちのリズムを壊すことなく、村民の文化を来島者にお裾分けする感覚で施設運営を目指す」とした。

 

「ゼロカーボンシティ宣言」は、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを表明するもの。2月末時点で国内の598自治体が宣言を行っている。

 

元山公知村長は奄美大島内で「マングローブ植林プロジェクト」に取り組む緑の少年団とともに宣言を行い「村では風力、水力、太陽光はもとより、バイオマスも念頭に入れながら再生可能エネルギー調査、取り組みを進めている。宣言は2050年までとなっているが、できるだけ早い段階で実現したい」と述べた。

 

イベントでは、4輪駆動車の製造を手掛けるJEEPやナショナルジオグラフィック日本版の協力で設置されたEV(電気自動車)充電スタンドの寄贈式もあった。