一日保安官が海難防止訴え 奄美市の協力隊員宮田さん

2022年07月19日

地域

 

奄美海保職員と共に、海水浴に訪れた人に遊泳事故防止を呼び掛ける一日海上保安官の宮田さん(中央)=18日、奄美市名瀬の大浜海浜公園

奄美海上保安部は「海の日」の18日、奄美市の地域おこし協力隊員を務める宮田夏弥さん(26)を一日海上保安官に任命した。任命式後、同市名瀬の大浜海浜公園で海水浴客らに遊泳事故防止などの啓発リーフレットを配布。宮田さんは「海のきれいな奄美で安心安全に遊びを楽しんでほしい。これを機に、住民や身近な方に海難防止について発信していきたい」と意欲を見せた。

 

海上保安庁が毎年実施する「海の事故ゼロキャンペーン」の一環。16~31日までの期間①小型船舶の海難防止②ライフジャケットの常時着用等自己救命策の確保③遊泳中の事故防止④荒天時の走錨(錨を下ろした状態で船が押し流される状態)などに起因する事故防止-を重点項目として、海難防止の思想高揚を図る。

 

奄美海保によると、奄美大島では今年に入り(7月1日現在)4件のマリンレジャーに伴う人身事故が発生。うち3件が島外在住者だったという。

 

一日保安官を務めた宮田さんは、2018年に全日本空輸(ANA)に入社。同社と奄美市の人事交流で、今年4月に同市3人目の地域おこし協力隊員として着任した。

 

奄美海保の樋口則一部長は「地域活性を図る立場の方に海の安全を呼び掛けてもらうことは有意義。3年ぶりに行動制限のない夏休みを迎えるので、観光客の増加も見据えながら事故を防いでいきたい」と話した。