自分史「孫へ」を出版 知名町の朝戸さん 「厳しい時代を生きる参考に」
2022年09月20日
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知名町の朝戸武勝さん(77)はこのほど、中学2年生の時から続けている日記や備忘録をまとめた自分史「孫へ」を孫たちに向けて出版した。「厳しい時代を生きる孫たちに参考にしてほしい」と話している。
近年の気候変動、世界情勢などを背景に「孫たちの時代はもっと生きづらい世の中になるという憂い」を持ち、14、15年前から書籍化の準備を開始。今年2月から出版に向けた作業を本格化した。
2022年の現代から朝戸さんが生まれた1945年まで、さかのぼる形で編集。家族や個人的な出来事のほか、自身の役場職員時代の経験や関わった事業も記録した。随所に写真も添付。各年代の世界、国の歴史的な出来事も書き入れ、ページ数はA4判で1469㌻にも及んだ。
二つに分冊し、孫6人分と保管分の計8部製本。今月のシルバーウイークに合わせて孫たち一人一人に直接配りつつ、自身の思いを伝えている。
孫は現在、小学2年生から大学4年生までの6人。孫たちの成長を見るのが生きがいという朝戸さんは「孫たちが大人になる頃は今よりももっと苦しく、生きづらくなることが想定される。せめて終戦後、苦労した私たちの時代と同じぐらいの幸せ感で過ごしてほしい」と思いを話した。