陸海空自衛隊がパレード ミサイル車両展示や演奏会も 瀬戸内町古仁屋

2024年01月15日

地域

陸地から洋上の敵艦船を攻撃する国産の対艦ミサイル「12式地対艦誘導弾」の発射車両と、国旗の小旗などを振りパレードを迎える町民ら=14日、瀬戸内町古仁屋

奄美大島に駐屯する陸上自衛隊と海上自衛隊、航空自衛隊が14日、瀬戸内町古仁屋の中心市街地で市中パレードを行った。3月に迎える奄美駐屯地(奄美市名瀬)、瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)の開設5周年記念として、瀬戸内町が主催した。古仁屋のメーン通りには隊員の家族や地域住民らが集まり、拍手でパレードを迎えた。

 

陸海空の自衛隊による合同パレードは2022年12月に続き2度目。午前10時、海自佐世保音楽隊を先頭に、隊員約180人と車両13両が中央通り約300メートルを行進した。アナウンスで奄美出身隊員が紹介され、隊員が車上から手を振ると、住民も拍手や声援を送った。

 

パレードの終点となった古仁屋郵便局前では、隊列を組む隊員たちを前に鎌田愛人瀬戸内町長があいさつ。「イベントが住民と自衛隊が身近に触れ合う機会となり、自衛隊と共存共栄する町づくりの推進につながると考える。わが国の安全と世界の平和のため、崇高な使命を果たされるよう期待する。地域の発展のため格別の支援、協力をお願い申し上げる」などと述べた。

 

パレードを見守った瀬戸内町古仁屋の90代男性は「国や町を守る姿を見て感動した」と語った。同町須手の40代男性は、須手地区で進む自衛隊の港湾施設新設に向けた適地調査を踏まえ「子どもがいるので、これから(町や地区が)どうなっていくのか気になる」と話した。

 

古仁屋漁港では、陸自の銃火器や車両のほか「野外入浴セット」などの展示も。発射姿勢を取る12式地対艦誘導弾を前に、積極的に隊員へ質問する町民も見られた。きゅら島交流館で行われた海自佐世保音楽隊の演奏会には約250人が来場。古仁屋高校吹奏楽部4人との合奏も披露された。