陸自オスプレイが飛来 日米共同訓練の一環 瀬戸内分屯地

2023年10月20日

地域

瀬戸内分屯地に飛来した陸上自衛隊の輸送機Ⅴ22オスプレイ。機体後方のハッチが開き、隊員が地上の様子を確認していた=19日午前9時15分ごろ、瀬戸内町節子

奄美大島や北海道、九州、沖縄の各地で行われている離島防衛を想定した日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン23」の一環で19日午前9時すぎ、陸上自衛隊の輸送機Ⅴ22オスプレイ1機が瀬戸内町節子の瀬戸内分屯地に飛来した。飛来したオスプレイは機体番号などから、有事の患者搬送訓練に向けた飛行経路などの確認のため、同日午前8時ごろ熊本県の熊本空港を離陸し、沖縄県・石垣島の新石垣空港に同11時前に着陸したオスプレイと同じ機体と見られる。

 

瀬戸内分屯地の敷地内へ降下していく陸上自衛隊の輸送機Ⅴ22オスプレイ=19日午前9時15分ごろ、瀬戸内町節子

陸上幕僚監部広報室などによると、陸自のオスプレイは今年9月25日に事前訓練として初めて瀬戸内分屯地に飛来し、今回が2度目。

 

オスプレイは午前9時15分ごろ、同分屯地の南にある節子集落方面から飛来。機体後方のハッチが開いており、隊員が身を乗り出し地上を確認する様子が見られた。オスプレイは分屯地の敷地上空に到達すると、そのままほぼ垂直に降下。建物の陰に隠れ着陸は確認できなかったが、プロペラの重低音を響かせたまま、すぐに上昇。同9時20分ごろ南西方面へ飛び去った。

 

陸自などによると、オスプレイ1機は午前11時前、新石垣空港に到着。午後1時すぎに出発地の熊本県へ向け離陸した。同日は患者役の隊員を乗せず、手順や飛行経路を確認した。陸自のオスプレイが沖縄県内を飛行したのは初めて。石垣島での訓練を巡っては、安全面への懸念から沖縄県が飛行自粛を2度要請していた。

 

瀬戸内町によると19日午後4時現在、住民からオスプレイ飛来に関する問い合わせなどは寄せられていない。

 

瀬戸内分屯地では20日以降にも、陸自のCH47大型輸送ヘリコプターや日米のオスプレイを使用し、九州、奄美、沖縄間での物資輸送や、負傷者搬送の共同訓練が予定されている。