「奄美の森林」守り、育む心を 児童が環境学習、シイタケ栽培体験 奄美市

2023年02月17日

地域

原木に駒を打ち込む児童ら=12日、奄美市

NPO法人奄美ゆいの郷(松井正義代表)主催の「森の学習&しいたけ栽培体験」が12日、奄美市名瀬の奄美ゆいの郷体験場であった。伊津部小学校あおぞら児童クラブの児童ら16人が参加。自然体験活動を通し、世界自然遺産に登録された奄美大島の「森林(もり)」を守り、育てる意識などを高めた。

 

同法人は、奄美の自然や伝統、古来の知恵などの継承による地域振興を目的に2003年に創立。子どもや高齢者、身体障がい者らが「結い」の精神で助け合える協働の場、体験型農園を通した癒やしの場づくりなどに取り組んでいる。

 

環境教育と生産体験を兼ねた今回の催しは、県の「みんなの森づくり県民税事業」の一環。「森の学習」では、奄美の自然を守るプロ集団「奄美マングースバスターズ」が初めて講師を務め、児童らに島の固有種や定着している外来種、森の生態系などについてクイズを交えながら講話した。

 

「しいたけ栽培体験」は同法人スタッフ指導の下、原木の穴あけや駒打ち(植菌)、菌の活着のための仮伏せ、収穫の4工程に挑戦。また、昼食時には体験場で栽培されたシイタケを使った「きのこ汁」も振る舞われ、参加した川畑萌々花さん(9)は「シイタケが肉厚でおいしかった。駒打ちは少し力がいったけれど、作業は楽しくて、来年もぜひ参加したい」と笑顔で話した。

 

そのほか、「竹細工作り」のワークショップも行われ、児童らは貯金箱や箸、花瓶などを作り、収穫したシイタケと共にお土産として持ち帰った。

 

22年度の「森の学習&しいたけ栽培体験」は残り3回の開催を予定。対象は小人~大人、子ども会や町内会など各種団体。定員は各20人。参加費は無料。19、26日は小人数、3月4日は団体の受け入れが可能。問い合わせは、電話0997(52)1930松井代表へ。