キビ収穫 疲れ癒やす闘牛 第10回きびまつり大盛況 伊仙町

2025年04月22日

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キビ収穫 疲れ癒やす闘牛 第10回きびまつり大盛況 伊仙町

サトウキビ収穫の疲れを癒やし、春植えに向けて英気を養う「徳之島きびまつり」(徳之島三町ハーベスターイベント実行委員会主催)が20日、伊仙町目手久の闘牛場なくさみ館で開かれた。午前中、激しい雨が降る中、同館には約2千人が訪れ、闘牛や音楽ライブを楽しんだ。

 

徳之島では闘牛のことを「慰み」といい、古くから農繁期の労働の疲れを癒やす楽しみとされ、その風習にちなんだイベント。2016年に始まり今年で10回目。

実行委員会の大竹勝人委員長は「18日までに搬入が終わり、久しぶりに17万トンを超える生産量となった。きょうは一日ゆっくりしてあすからまた春植えを頑張ろう」とあいさつした。

 

優秀農家表彰では、キビの種苗を切り各農家の畑まで届ける採苗班に長年従事した清山勝男さん(徳之島町)、稲村英治さん(伊仙町)、米田博さん(天城町)に感謝状が贈られた。

 

闘牛の「なくさみ大会」は正午からスタート。5番用意された取り組みは封切りの初戦から20分を超える大熱戦。勢子の掛け声が場内に響き渡り、勝負がつくと会場から大きな拍手が沸き起こった。

 

音楽ライブでは里アンナさんと元THE BOOMの宮沢和史さんがゲスト出演。THE BOOMのヒット曲「島唄」の演奏では地元の藏越エイサーと南洲エイサー、闘牛太鼓の3団体がコラボ出演して盛り上げた。

 

最前席で鑑賞した伊仙町糸木名の畜産農家の男性(65)は「最高のイベントだった。闘牛で疲れが吹き飛んだ。あすから50アールの春植えを頑張る」と話していた。