キャンプで自然の大切さ学ぶ 子ども17人が海岸清掃、探求活動 奄美市笠利町

2022年08月30日

地域

 

観光客に奄美の自然を描いたステッカーを手渡す子どもたち=29日、奄美市笠利町

奄美市名瀬を拠点に子育て中の女性の自立支援などに取り組んでいるNPO法人ママの働き方応援隊(恵夕喜子理事長)は25日から、自立と共生を学ぶ教育モデル「イエナプラン」を基にしたキャンプを奄美市笠利町で行っている。奄美大島内外から4~12歳の子どもたち17人が参加。29日まで環境をテーマに海岸清掃や探究活動などを行い、自然を守ることの大切さに理解を深めた。

 

イエナプランは1927年にドイツの教育学者によって提唱され、その後オランダで普及した教育モデル。年齢が異なる子どもたちが「対話」「遊び」「仕事(学び)」「催し」の基本活動を通して、互いを尊重する心を育む。

 

キャンプではまず、同市笠利町の海でシュノーケリングを体験。子どもたちは奄美の自然の豊かさに触れた後、海岸清掃を通して海洋ごみや海の環境問題について考えた。拾ったごみの種類やどこから来たのかなどを調べたほか、プラスチックを使わない買い物や料理を実践した。

 

29日は奄美空港で、子どもたちが奄美の自然をイメージして描いたイラストのステッカーを配布。観光客にステッカーを手渡し、「環境について考えてみてください」と呼び掛けた。

 

キャンプは30日までで、最終日は印象に残った活動内容などを振り返る。群馬県から参加した小学3年生の山川匠君(8)は「きれいな海でウミガメと泳げてうれしかった。落ちているごみは外国から流れてきているのもあってびっくりした。これから海に行くときはごみを拾いたい」と感想を話した。

 

恵理事長(65)は「子どもたちがいろんな人と関わることで自分の価値を知り、共に生きることを学んでくれれば」と語った。