シマムニ寸劇コンビ活躍 方言継承活動の一役担う 知名町の沖さん・沖野さん

2023年01月07日

地域

生徒の前でシマムニ寸劇を披露する沖野さん(左)と沖さん=12月20日、知名町

知名町の沖良子さん(70)と沖野マスノさん(75)は、学校や老人会でシマムニ(沖永良部島方言)による寸劇を披露し、継承活動の一役を担っている。

 

コンビ結成は2年ほど前。寸劇はヨガ教室の設定で、先生役の沖野さんが生徒役の沖さんにヨガのポーズや呼吸法、効果を指導する様子をシマムニで演じる。セリフはほぼアドリブで、その日の天候や気分で自由にシマムニ会話を楽しむようにしている。

 

12月20日には同町の田皆中学校が取り組んでいる月1回の「シマムニ週間」に合わせて寸劇を披露。普段もヨガの先生と生徒だという2人は、シマムニに共通語訳を添えながら、息の合ったやりとりで生徒たちに数の数え方やあいさつ、会話文を教えた。

 

寸劇のテーマは毎回同じで「継続は力なり」。沖さんは「ヨガと同様、シマムニも学び続けることが大事。恥ずかしいとか、発音が難しいとか思っても、勇気を持って声に出してみてほしい。目標に向かって行動することで夢がかなうことを子どもたちに伝えたい」と話した。

 

寸劇を前に、大きな声で最初にするシマムニあいさつ「ウガミアブラー」の音頭を取った1年の根釜龍君(13)は「シマムニ週間を通して基本的なシマムニが身に付き、島の人と会話できるようになったのがうれしい。今後最小限の会話はできるようになり、地元の人しか知らない島の事をシマムニで聞いてみたい」と話していた。