ソテツみそ作りの技守る 特産品店「よっちゃん」 知名町

2023年12月24日

地域

ソテツみその仕込み作業に精出す松元ヨシ子さん=23日、知名町

知名町の手作り特産品店「青幻(せいげん)の郷よっちゃん」(松元ヨシ子代表)のソテツみそ仕込み作業が20~23日に行われた。かつては多くの家庭で自製していたが、現在は作れる人も減少。同店では松元代表(74)が先人から受け継いだ技と味を守り、作り続けている。

 

よっちゃんは島の伝統料理や菓子の魅力を島内外に知ってもらおうと2001年創業。ソテツみそは3~5年に1回ペースで手作りし、加工品の材料にしている。

 

島内の畑の基盤整備が進むにつれて原料となるソテツも減少。今回は今年6月、ソテツを防風垣などとして残している農家に頼んで授粉し、11月に成熟したヤラブ(実)を収穫した。

 

今月20日に実の皮を割って中身を取り出し洗浄。翌21日にすりつぶして蒸し、こうじ菌を混ぜ入れて2日間寝かせた。23日に大豆と塩を入れて混ぜ、空気を抜きながら大型の容器に詰め入れた。以降3カ月寝かせて完成となる。

 

前回から5年以上ぶりだという仕込み作業を終え、松元代表は「ソテツみそはこれからも大事にしていきたいが、一人では難しい。今回は子どもたちの協力で作ることができた。きれいないいみそができそうだ」とほっとした様子だった。