ネットの適切利用を 大島地域青少年環境づくり懇 現状や取り組み報告

2022年12月03日

地域

学校や行政など関係機関から37人が出席した大島地域青少年環境づくり懇談会=2日、鹿児島県奄美市名瀬

2022年度大島地域青少年環境づくり懇談会は2日、鹿児島県奄美市名瀬の県大島支庁であった。県の担当職員や奄美署員が青少年育成活動の取り組みや少年犯罪・非行の現状などを報告。新型コロナウイルスの影響やインターネット利用などに関する課題についても意見を交わし、関係機関が連携して青少年の健全育成に取り組むことを申し合わせた。

学校や行政、警察、各種協議会などからオンライン参加も含めて37人が出席。県大島支庁総務企画課は、青少年保護育成条例に基づく書店やレンタルビデオ店などの立ち入り調査や人材育成事業、広報などの取り組みについて説明した。

奄美署生活安全課は、県内の少年犯罪や非行の現状について、窃盗事件や大麻所持・乱用が増加傾向にあると報告。民法改正による成人年齢の引き下げにも触れ、「各種契約などに関するトラブルが懸念されている。防犯活動を通して今後も適切な対応をしていく」と強調した。

現状報告後は、県高校教育課の白土師直弘指導主事が「スマホ時代の子どもとインターネットをめぐる問題」と題して講話。インターネットや携帯電話が児童生徒に普及していることを踏まえ、「大人と子どもがコミュニケーションをとり、情報モラル教育や具体的なルールづくりをすることが大切」とトラブルを防ぐための適切利用を呼び掛けた。

意見交換では「コロナ下で地域ごとに子ども会などの活動に差が出てきている」「八月踊りなどの文化継承の取り組みが健全育成にもつながるのでは」などの声が上がった。