伝統布でルワンダを知る 岡本望さんが女性支援活動紹介 大和村国際理解講座

2023年08月01日

地域

参加者が色鮮やかな伝統布「キテンゲ」を通してルワンダについて学んだ大和村の国際理解講座=30日、大和村防災センター

大和村の国際理解講座「おしゃれでつなぐ~ルワンダと日本ではんぶんこ」が30日、村防災センターであった。奄美市名瀬出身の岡本望さん(41)が講師となり、ルワンダで取り組んでいる女性支援プロジェクトについて紹介。村内外から約60人が訪れ、アフリカ産の華やかな綿布「キテンゲ」を使った小物づくりなどを通して楽しく海外文化との接し方を学んだ。

 

岡本さんは大阪外国語大学国際関係学科卒。ルワンダの貧困層の女性たちと日本の購入者で1枚(約5・5メートル)のキテンゲを分け合い、装う喜びを共有する「Dress for Two(ドレスフォートゥー)」というプロジェクトを2018年に立ち上げ、活動している。

 

岡本さんは北半球を中心とした先進国で大量消費される衣類によって、中南米やアフリカなどで過酷な労働や廃棄による環境汚染が発生していると指摘。「作る人と使う人、捨てるときまで関わる人が幸せだと思える流れを作りたい。国際理解は自分の身近なところからできる」と思いを語った。

 

会場にはプロジェクトの一環で現地の女性たちが縫製したキテンゲの服や小物が展示され、ルワンダのコーヒーや紅茶が振る舞われた。キテンゲを使ったヘアアクセサリー作りのワークショップもあり、参加者は華やかな色柄の布の中から笑顔でお気に入りの1枚を探していた。

 

龍郷町から親子で参加した龍南中1年の内野歩さん(13)は「ルワンダの人と布を半分こするという活動を初めて知って印象に残った。キテンゲは鮮やかできれい。青色の柄が特に気に入った」と話していた。