名瀬の森永さんが金賞に 奄美市のパッション品評会

2022年06月18日

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パッションフルーツ品評会で入賞した(右から)銀賞の金城さん、金賞の森永さん、銅賞の日髙さん=16日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場(提供写真)

2022年度奄美市施設パッションフルーツ品評会が16日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場であった。前年度より3点多い16点(名瀬10、笠利6)の出品があり、名瀬の森永幸二郎さん(40)が金賞を受賞した。銀賞は金城良洋さん=名瀬=、銅賞は日髙千夏さん=同=が選ばれた。今年度産は平均酸度は前年度を下回ったが、糖度は高く、食べやすい味に仕上がった。

 

品評会は、高品質生産による銘柄確立や栽培技術の向上などが目的。対象品種はルビースターで、規格が80~100グラム。糖度や酸度のほか、果皮の着色や傷の有無、玉ぞろいなどの外観を審査した。糖度は平均17・4度(最高18・3度)、酸度は平均1・29%だった。

 

審査委員長を務めた尾松直志県農業開発総合センター大島支場長は「全体的に糖度が高く、酸の切れは適度で、味は非常に整っている」と講評した。

 

生産歴9年で2度目の金賞に輝いた森永さんは「今年は生育が悪く出荷できないものもあったが、味はいいものができた。市場の人もおいしいと言ってくれている。土づくりから元気に育つように意識して、いい品質のものを生産したい」と語った。

 

奄美市農林水産課などによると、今年度産は冬季の気温が低く開花が遅れたため、収穫時期は例年より2~3週間程度遅くなった。梅雨期の日照不足で全体的に小玉傾向となっている。収穫のピークは6月下旬ごろの見込み。

 

市内のパッションフルーツ施設栽培の21年度実績は、栽培農家59戸、栽培面積7・2ヘクタール、生産量70・3トン。前年度から戸数と面積は横ばいだったが、生産量は初期の生育不良などで17・4トン減少した。