喜界島でFAMトリップ   広域人材育成事業

2018年09月24日

地域

中央日報の金記者と台湾新聞の黄記者(左から)を招いてあった「喜界島FAMトリップ」=23日、喜界町の阿伝集落

中央日報の金記者と台湾新聞の黄記者(左から)を招いてあった「喜界島FAMトリップ」=23日、喜界町の阿伝集落

 国内在住の海外メディア関係者を招いた「喜界島FAMトリップ」が23日、同島内であった。地元のツアーガイドや通訳案内士、小中高校生が参加して観光地などを巡り、島の魅力をPR。子どもたちは来島した外国人と交流も深めた。

 

 奄美12市町村が一丸となって育成に取り組む認定エコツアーガイドや地域通訳案内士らのさらなるスキルアップを目的に、奄美群島広域事務組合が奄美群島振興交付金を活用して企画した「2018年度奄美群島育成人材フォローアップ事業」の一環。FAMトリップは業務を受託した南海日日新聞社が主催し、在日の大使館職員や旅行業者などを招聘(しょうへい)して、奄美5島で実施する。

 

 第一弾となった喜界島のツアーには、日本国内などで月刊紙を発行する台湾新聞のまる黄貴美(こう・たかみ)記者と、韓国の大手紙・中央日報の金相鎮(きむ・さんじん)記者が参加。ガイドと通訳案内士計4人、子どもたち10人と一緒に地下ダムやサンゴの石垣、ウフヤグチ鍾乳洞、手久津久の巨大ガジュマル、奄美黒糖焼酎の蔵元などを訪れ、島の自然や文化に触れた。

 

黄記者は「素晴らしい自然に感動し、みんなの笑顔も印象深かった。島の環境を守っていいところを残してほしい」、金記者は「喜界島は素朴な雰囲気。私にもこんな古里があったらいいなと思った」と述べた。

 

 ガイドを務めた外内淳さん(59)は「地元のことをしっかりと考えながら活動している人たちの姿勢や仕事ぶりを子どもたちや外国の方々に見てもらえたことがよかった」と振り返った。

 

参加した今井有夏さん(喜界中3年)は「島についてこれまで知らなかったことを知ることができた。喜界島に来た外国人に英語で島のことを説明できるよう、勉強を頑張りたい」と笑顔で話した。

 

 【メモ・FAMトリップ】観光地の誘致促進のため、ターゲットとする国の旅行事業者やブロガー、メディアなどの関係者に現地を視察してもらうツアー。FAM(ファム)はファミリアライゼーション・トリップの略。