50年を経て再会 観光客とタクシー運転手 年賀状でつながり 奄美大島

2023年11月09日

地域

50年ぶりに再会を果たした坪田守男さん(前列左から3人目)と越間悟さん(同4人目)=7日、奄美市笠利町佐仁

50年前、新婚旅行で奄美大島を訪れた坪田守男さん(80)=福井県=が7日に友人3人と来島し、当時、タクシー運転手として案内役を務めた越間悟さん(73)=奄美市笠利町佐仁=と対面した。半世紀ぶりの再会を祝おうと、越間さんが自宅に坪田さん一行を招き、宴会を開いてもてなした。

 

坪田さんは、妻すい子さん(73)と1973年11月に初来島。空港から乗り込んだタクシーの運転手が越間さんだった。「とても親切で、2日間島内を案内してもらった。ハブとマングースのショーや西郷隆盛が過ごした家が印象に残っている」と懐かしそうに語った。

 

越間さんは当時20代前半。72年から3年間、タクシー運転手として働いていた。「お客さんとのつながりを大事にしたい」と、年賀状で坪田さん夫妻とやり取りを続けてきた。

宴会には、越間さんの家族や佐仁集落出身の幼なじみも参加し一行を歓迎。イセエビや島ダコの刺身、田芋の天ぷらなど島の食材をふんだんに使った手作りの料理を囲み、黒糖焼酎を酌み交わしながら和やかに歓談した。

 

坪田さんは「初めて食べるものばかりでおいしかった。今回は友人たちとの旅行だが、元気なうちに妻を連れてもう一度来たい」と笑顔で話した。