基本案を知事に提出 県の新体育館検討委 スポーツ振興、交流施設に

2022年02月05日

地域

塩田知事(中央)に新総合体育館の基本構想案を手渡した石塚委員長(右から2人目)=4日、鹿児島市の県庁

県の総合体育館基本構想検討委員会(委員13人)は4日、鹿児島市本港新町のドルフィンポート跡地を整備地とした新たな総合体育館の基本構想案を塩田康一知事に提出した。県は今後、意見公募を実施し、県議会での協議などを経て基本構想策定を目指す。

 

基本構想案は、検討委が全8回の会合で委員らの意見を取りまとめた。案では新総合体育館の完成を2027~28年と想定し、総事業費を205億~245億円と試算。アスリートファーストに重点を置いたスポーツ振興の拠点機能に加え、コンサートなど大規模イベントが開催できる多機能型の交流拠点機能も備える。

 

県の新総合体育館整備予定地のドルフィンポート跡地=4日、鹿児島市の本港新町

メインアリーナはバスケットボールコートを4面確保できる規模で、観客席(最大収容人数)は将来的な国際大会などの誘致も見据えて8000席程度を想定。サブアリーナや柔剣道場、弓道場も設ける。また、近隣地の住吉町15番街区は駐車場として活用する。

 

県庁で塩田知事に基本構想案を提出した検討委の石塚孔信委員長(鹿児島大学法文学部教授)は「各委員の専門的な見地から合理的な結論を得ることができた」とし、「県民の関心が高い県政の重要課題。整備に当たっては県民に対して丁寧な説明をしてほしい」と県に求めた。

 

塩田知事は「県総合体育館の整備は十数年議論されてきた。いただいた基本構想案を踏まえ、離島も含めて県内各地の方々が使いやすく、県民に愛され、親しまれる拠点施設を造っていきたい」と述べた。