奄美2団体、全国表彰 野鳥の会と佐仁小学校 鳥保護のつどい

2023年05月16日

地域

全国野鳥保護のつどい出席者。(左から)佐仁小の奥園淳一教頭、環境省自然環境局の奧田直久局長、奄美野鳥の会の永井弓子会長=14日、東京・虎ノ門

【東京支社】第77回全国野鳥保護のつどい・記念式典が14日、常陸宮妃殿下ご臨席のもと東京都内で開かれた。今年の全国表彰は21団体・個人。奄美から、特定非営利活動法人奄美野鳥の会(永井弓子会長)が環境大臣賞、奄美市立佐仁小学校(根釜文子校長、児童10人)が環境省自然環境局長賞を受賞した。

 

全国野鳥保護のつどいは、愛鳥週間(5月10~16日)の中核行事として1961年から行われている。今年は港区の虎ノ門ヒルズであり、奄美野鳥の会は永井会長、佐仁小は奥園淳一教頭が出席した。

 

奄美野鳥の会は、オオトラツグミのさえずり一斉調査などさまざまな調査を継続実施し、探鳥会や自然観察会など啓発活動にも取り組んでいる。佐仁小はオオゴマダラの飼育・観察活動を約19年間、地域住民と協力しながら続けている。

 

西村明宏環境相から表彰状を受け取った永井会長は「30年間続いたオオトラツグミの調査は、島内外から多数の参加がある『市民参加型』。これからも幅広い年代に活動を呼び掛けたい」と語った。

 

奧田直久自然環境局長から表彰状を受け取った奥園教頭は「地域の支えがあって、オオゴマダラの飼育・観察を19年間継続することができた。これからも自然を愛する心を児童一人一人に育てることを目指したい」と語った。

 

奧田局長は「世界自然遺産登録地でもあり、注目されている奄美。野鳥の会の皆さんは他団体との共同調査など幅広く連携した取り組みが素晴らしい。佐仁小は次世代に自然の豊かさを伝え、つないでいく力強さを感じる」と話し、奄美2団体の取り組みを高く評価した。