奄美2市町へ災害対策品 蓄電池とソーラーパネル 総合商社の丸紅が寄贈

2023年09月20日

地域

災害支援用蓄電池とソーラーパネルを寄贈した丸紅の伊藤直樹電力サービス事業部長(左)と目録を受け取った竹田泰典龍郷町長=19日、同町役場

再生可能エネルギーを活用した電力事業などを展開する総合商社「丸紅」(本社東京都、柿木真澄代表取締役社長)は19日、奄美市と龍郷町にそれぞれ持ち運べる災害支援用蓄電池10台、折りたたみ式ソーラーパネル10枚を寄贈した。

 

同社は全国各地で地元事業者と提携して太陽光発電設備の普及に取り組んでおり、奄美大島でも関連の実証実験を実施している。今回は8月上旬、同島内外で台風による物流のまひや避難生活が長期化したことを受け、初の試みとして防災品の寄贈に踏み切った。

 

寄贈した蓄電池、ソーラーパネルはともに幅広い場面での活用を想定し、持ち運びやすい大きさのもの。蓄電池は電子機器の充電や扇風機のほか、電子レンジに必要な電力などを賄える容量。寄贈先の自治体は営業エリアや域内人口などを考慮し選定した。

 

19日は奄美市役所、龍郷町役場でそれぞれ寄贈式があり、同社電力サービス事業部の伊藤直樹部長や同社九州支社の花田多雄支社長ら関係者が各自治体を訪問した。

 

龍郷町役場での寄贈式で伊藤部長は「台風常襲地の奄美に対し、できることはないかと考えた」と思いを述べた。竹田泰典龍郷町長は「非常に有用であり、ぜひ活用したい。町民が安心して暮らせる環境づくりにつながる」と感謝した。