実久三次郎神社大祭 2年ぶり棒踊り奉納

2018年10月18日

地域

2年ぶりに奉納された実久集落伝統の棒踊り=17日、瀬戸内町加計呂麻島

2年ぶりに奉納された実久集落伝統の棒踊り=17日、瀬戸内町加計呂麻島

 瀬戸内町加計呂麻島の実久集落(安田則夫区長、12世帯17人)で旧暦9月9日の17日、実久三次郎神社大祭があり、伝統の棒踊りを奉納した。敬老会を兼ねた祭りには、多くの地域住民や観光客が訪れ、島唄や踊りの余興でにぎわった。

 

 棒踊りは1916(大正5)年、同町花天から指導員を招き、10日間の特訓で覚えたという。過疎化による踊り手不足で一時途絶えていたが、伝統を守り残そうと古仁屋在住実久会が受け継ぎ、現在まで踊りを継承している。

 

 昨年は台風接近のため中止となり、2年ぶりの棒踊り奉納となった。踊り手は8人構成。紙吹雪が舞う中、勇ましい掛け声とともに6尺と3尺の棒を激しく打ち合い、多くの観客を魅了した。

 

 福岡市から読み聞かせグループ7人で訪れた富原美智子さん(82)は「子どもの頃に見た豊年の祭りを思い出し涙が出た。これからも良き伝統を引き継いでいってほしい」と感激した様子だった。