島が舞台の短編映画上映 徳之島町

2018年08月25日

地域

徳之島を舞台に制作した短編映画を紹介する学生ら=23日、徳之島町井之川

徳之島を舞台に制作した短編映画を紹介する学生ら=23日、徳之島町井之川

 武蔵野大学(本部・東京都江東区)の学生らが徳之島を舞台に制作した短編映画の上映会が23日、徳之島町井之川のみらい創りラボ井之川であった。地域住民ら約50人が来場。島の日常風景や伝統の祭りを素材に、学生らがみずみずしい感性で描いた作品を楽しんだ。

 

 同大学は長期学外学習の一環で、2015年度から徳之島町と連携して学生らが農業体験の実習などに取り組む「徳之島プロジェクト」を進めている。17年度はメディア制作・表現ゼミの学生6人が初めて短編映画の制作に挑戦した。

 

 作品は「個の記憶、土地の記憶」をテーマに同町の井之川集落を拠点に撮影。家族への思いや闘病体験を描いたフィクションと、集落の伝統行事「夏目踊り」の記録映像の計4本を完成させた。

 

 上映会では監督を務めた学生らがそれぞれの作品への思いを語り、出演した住民ら関係者に感謝の言葉を述べた。

 

 「夏目踊り」を監督した同大学3年の杉本由夏さん(21)は「撮影を通して島の人の優しさを感じ、都会とは違うつながりの強さに衝撃を受けた。島で得た人とのつながりの感覚を周りに広げていきたい」と話した。

 

 病と向き合う少女を描いた「あかいうみ」(永濱まどか監督)の主演を務めた樟南第二高校3年の田中ひかりさん(18)は「普通ではできない経験ができた。病気になった気持ちを聞きながら細かいシーンを演じた。素晴らしい映像にしてくれてうれしい」と感激していた。