懐かしい写真にニッコリ 奄美沖縄県人会が写真展 AiAiひろば

2022年07月26日

地域

展示された写真を感慨深げに眺める会員=24日、奄美市名瀬

沖縄の本土復帰50年に合わせ、沖縄県にルーツを持つ奄美在住者で組織する「奄美沖縄県人会」(前川順英会長)は24日、同会の歴史を振り返る写真展を奄美市名瀬のAiAiひろばで開いた。一日限りの写真展に、会場を訪れた会員たちは懐かしそうに写真を眺め、昔話に花を咲かせながら親睦を深めた。

 

奄美沖縄県人会は今年創立66年を迎え、会員は120人。名瀬港町周辺にはかつて大勢の沖縄出身者が居住し、県人会を組織して支えあってきた。2020年まではイベント開催などで毎年、交流を続けていたが、その後は新型コロナウイルスの拡大に伴い集会が困難になっていた。

 

前川会長が今年5月、沖縄の本土復帰50年の節目に改めて会の活動記録を整理していたところ、さまざまな写真が見つかったことから、2年半ぶりに会員が集えるよう写真展を企画した。

 

琉球民謡がBGMとして流れる会場には、1950年代の集合写真や当時の日常風景、沖縄の復帰記念パレードや琉球フェスタでの演舞などを撮影したモノクロ、カラー写真約150枚がずらり。宮古島出身の吉川マツ子さん(84)=奄美市名瀬=は「懐かしい。見ているだけで楽しいねえ」と笑顔。沖縄3世の上原弘子さん(73)=奄美市名瀬=は「沖縄の音楽は昔から身近にあり、聞くと涙が出る。お盆は必ず琉球民謡をご先祖さまに聞かせている」と家族の記憶を語った。

 

奄美沖縄県人会は1世の会員が減少し今は2、3世が中心になっているという。同会は「1世のことはよく分からないが次の世代に伝えていくのがわれわれの務め。今は沖縄5、6世の時代。今度も活動を続けていきたい」としている。