戦争の罪深さ語り継ぐ 奄美市笠利町で招魂祭
2020年10月17日
地域
奄美市笠利町の第115回招魂祭式典が16日、太陽が丘総合運動公園招魂碑前の広場であった。遺族や行政関係者ら約50人が参列。戦争で犠牲になった596柱のみ霊を慰め、不戦の誓いを新たにした。
1分間の黙とうの後、朝山毅市長が「昭和、平成、令和と移り行く時代の中で今日のわが国の平和と繁栄は多くの戦没者の尊い犠牲と、国民のたゆまぬ努力のおかげであることを忘れてはならない。これからも世界の恒久平和を願い、安全で安心して心豊かに暮らせる地域づくりに市民の力添えを得ながら努めていく」などと式辞を述べた。
続いて市議会の与勝広議長と、笠利町遺族会の丸田一仁会長が追悼の言葉。丸田会長は「終戦から75年がたち、国民の大半を占める方々が戦争を知らない戦後生まれとなった。戦争の悲惨さ、戦後の苦しさを忘れかけている時こそ、過去の戦争の罪深さを未来に向けて語り継ぎ、世界の恒久平和を図ることこそが私たちの責務」と力を込めた。
献吟を奉納した後、参列者一人ひとりが焼香した。
今年の招魂祭は、新型コロナの感染予防のため奉納相撲を中止するなど規模を縮小して執り行われた。