持続可能なまちづくりへ 日産、宇検村が連携協定

2022年03月21日

地域

脱炭素社会の推進へ協定を締結した(右から)井上部長、元山村長、石原代表取締役社長=20日、宇検村役場(宇検村提供)

宇検村と日産自動車(本社・神奈川県横浜市、内田誠社長)、鹿児島日産自動車(本社・鹿児島市、石原一智社長)は20日、電気自動車(EV)を活用した「持続可能なまちづくり連携協定」を結んだ。村側は日産からEVを無償で借り受け、村民の環境意識向上などを図る。同村役場で締結式があり、3者はEVの普及促進による温室効果ガスの削減、災害時におけるEVからの電力供給体制の構築などへの取り組みを確認した。

日産は2018年から、自治体や企業などが抱える温暖化対策や防災、観光などの地域課題に対し、自社開発のEV「リーフ」を活用した日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動を進めている。

同社との同協定締結は県内自治体では鹿児島市に次いで宇検村が2例目。同村は脱炭素化の実現に向けてEV1台を公用車として導入しており、イベントなどで使用する電力をEVから供給し「走る蓄電池」としても村民にアピールする。新たに日産から貸与される1台に関しては、災害による停電時、避難所などへの電力源として役立てる。

締結に当たって日産九州リージョナルセールスオフィスの井上幸彦部長は「世界自然遺産になった美しい奄美、宇検の自然を未来に残すためにも、脱炭素化、防災力強化に向け協力したい」とし、鹿児島日産の石原代表取締役社長は「災害時における支援の一助として活用されることは喜ばしい限り」と述べた。

宇検村の元山公知村長は「3者の連携で持続可能な地域づくりに取り組みたい」と語った。