活動の充実・発展へ 民生委員制度創設100周年 鹿児島市で記念大会

2023年05月31日

地域

県内での民生委員制度創設100周年を記念して開かれた「鹿児島県民生委員児童委員大会」=30日、鹿児島市

【鹿児島総局】県内での民生委員制度創設100周年を記念した「鹿児島県民生委員児童委員大会」が30日、鹿児島市のホテルであった。関係者約2千人が集い、これまでの歴史を振り返りながら、地域に根ざした委員活動のさらなる充実・発展に向け思いを新たにした。

 

県内では財団法人県社会事業協会が1923年4月、生活困窮者などの救済を目的に保導委員26人を鹿児島市に配置したのが民生委員制度の始まり。その後、設置主体が県に改められ、名称変更を経て民生委員・児童委員に活動が受け継がれた。現在約4200人が県内の各地域で活動している。

 

大会は県民生委員児童委員協議会(渡邉正人会長)と県社会福祉協議会(布袋嘉之会長)が主催。各市町村会場でも計約2200人がライブ配信で視聴した。

 

渡邉会長は式辞で「新型コロナウイルス禍でも支援を求める声なき声に寄り添いながら活動を継続してきた。この経験は地域のつながりの重要性を再確認する機会になった」と語り、「100周年の節目は次の100年に向けたスタート。民生委員・児童委員として活動していることを誇りに、先輩方の活動実績と情熱を次の世代へと引き継いでいこう」などと呼び掛けた。

 

大会では「住民参加で支え合うまちづくりと民生委員・児童委員活動」をテーマにしたパネルディスカッションもあり、出席者が複雑・多様化する人々の生活課題や福祉課題に向き合うため、時代に応じた活動の在り方などについて理解を深めた。