災害時の公衆衛生向上へ し尿・浄化槽の収集協定締結 大和村
2025年04月15日
地域

「災害時におけるし尿及び浄化槽汚泥等の収集運搬に関する協定」を締結した大和村の伊集院幼村長(右)と県環境整備事業協同組合の宮地光弘理事長=14日、村防災センター
大和村は14日、県環境整備事業協同組合(宮地光弘理事長、鹿児島市)と「災害時におけるし尿及び浄化槽汚泥等の収集運搬に関する協定」を結んだ。奄美群島での協定締結は天城町、徳之島町に続き3例目。伊集院幼村長は「全国各地で災害が発生している中、協定を生かして村民の安全安心を確保したい」と語った。
村が協定に基づき同組合に協力を要請する内容は、災害時における▽し尿などの収集運搬に必要な車両の提供と人員の確保▽資機材の提供▽収集運搬に必要な措置▽処理施設への運搬―など。収集と運搬の対象は村が安全上処理が必要と判断したもので、避難所などに設置された仮設トイレや浄化槽設備からの排せつ物を含む。
締結式は村防災センターであり、村役場の各課長と、村内区長、村議会議員らが出席。伊集院村長と協定書を交わした宮地理事長は「万が一、大和村が被災した際には組合員一同全力で支援をしたい」と話した。
同村は人口1336人、830世帯。し尿くみ取り件数は37件、浄化槽は181件、集落排水は604件。集落排水接続可能区域は94・6%、水洗化率接続率は79・9%。し尿、浄化槽汚泥、集落排水濃縮汚泥の年間処理量は1380キロリットルとなっている。