犯罪被害者支援へ 条例制定に向け意見交換 徳之島

2023年08月31日

地域

犯罪被害者支援の現状や今後の方針について意見交換した「とくのしま被害者支援ネットワーク会議」=29日、徳之島署

犯罪被害者などの支援に取り組む「とくのしま被害者支援ネットワーク会議」(会長・福宏人徳之島町教育長)が29日、徳之島署で開かれた。官民の関係機関から26人が出席。関係機関の連携強化を申し合わせるとともに、島内3町での被害者支援条例の制定に向けて意見交換した。

 

同ネットワークは犯罪被害者への支援対応の効果的推進を目的に1999年に設立。現在は島内3町の教育長、社会福祉協議会、各役場の担当課長、医療機関、教育機関、徳之島署などで構成している。

 

会議では県警本部被害者支援室の松元直樹警部、かごしま犯罪被害者支援センターの永家南州男事務局長が被害者支援の現状や条例制定の必要性について講話した。性犯罪に関する事例検討や、各町担当から被害者支援条例制定に向けた取り組みについての報告もあった。

 

現在、県は犯罪被害者等支援条例を制定しているが、県内市町村で同条例を制定しているのは与論町のみ。永家事務局長は「被害者に寄り添った支援のためには最も身近な地元自治体の条例制定が必須。支援の在り方も明確になり関係機関も連携しやすくなる」と条例制定の必要性を強調した。