若い世代が感染者の6割 3月の奄美群島、新型コロナ

2022年04月02日

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 鹿児島県で3月に確認された新型コロナウイルスの新規感染者は1万2899人で、前月(1万4606人)より1707人減少した。うち奄美群島在住者は前月(591人)比234人増の825人で、10歳未満から30代までの若い世代が全体の6割を占めた。感染者数は上旬から中旬にかけてやや落ち着いたものの、下旬に再び増加傾向に転じた。奄美大島と与論島で計3件のクラスター(感染者集団)が発生した。(9面に関連記事)

 

奄美12市町村の感染者は▽奄美市469人(前月比232人増)▽大和村1人(同6人減)▽宇検村10人(同3人増)▽瀬戸内町59人(同23人増)▽龍郷町46人(同48人減)▽喜界町8人(同3人増)▽徳之島町83人(同56人増)▽天城町24人(同4人減)▽伊仙町12人(同15人減)▽和泊町28人(同8人増)▽知名町38人(同36人減)▽与論町47人(同18人増)。

 

クラスター関連は、1日に与論町の児童施設(延べ39人)、11日に奄美市の医療機関(延べ48人)、30日に龍郷町の高齢者施設(延べ15人)で確認された。また、2月23日に認定された知名町の児童施設クラスターは前月分と合わせて延べ78人、同28日認定の天城町の児童施設は延べ19人となった。

 

群島の感染者を日別にみると、1日に3月最多の75人を記録して以降、増減を繰り返しながらほぼ毎日2桁で推移し、1カ月連続で感染者が確認された。最少は21日の6人だった。

 

年代別は▽10歳未満147人▽10代137人▽20代74人▽30代157人▽40代106人▽50代80人▽60代56人▽70代19人▽80代27人▽90歳以上22人。若い層で多い傾向が見られた一方、90歳以上は前月より16人増加した。

 

県全体では、1月から続いていたまん延防止等重点措置が3月6日で解除された。しかし18日には、オミクロン株の派生型で感染力がより強いとされる「BA・2」の感染を県内で初確認。新規感染者数は下旬まで200人台から500人台の間で推移していたが、30日には776人と過去最多を更新した。県は「3連休や卒業シーズンなどで人との接触機会が増えた」とみている。感染者46人の死亡が確認された。