開館25周年でセレモニー 延べ64万5千人来場 奄美海洋展示館

2023年05月08日

地域

くす玉を割って奄美海洋展示館の開館25周年を祝う関係者と園児ら=7日、奄美市名瀬

奄美市大浜海浜公園・奄美海洋展示館の開館25周年記念セレモニーが7日、奄美市名瀬の同館であった。同市の小宿幼稚園児と保護者ら約40人が招待され、ウミガメの餌やり体験などを楽しみながら奄美の海の魅力に触れた。オープンから4月末までの来場者は延べ約64万5千人。関係者は園児と共にくす玉割りで節目を祝い、「海と人との共生」をテーマにした展示館のさらなる発展を誓った。

 

大水槽の浅瀬ゾーンでウミガメの餌やりを楽しむ来場者たち=7日、奄美市名瀬の奄美海洋展示館

奄美海洋展示館は1998年5月にオープン。鉄筋コンクリート造2階建てで、展示室は延べ560・89平方メートル、サンゴ礁の海を再現した目玉の大水槽は最も深いところで水深約5メートル、水量約150トン。22年の大規模改修を経て、約100種類の生き物の飼育展示や大型スクリーンによる映像体験などを通して奄美の海と人のつながりを来場者へ伝えている。

 

セレモニーで安田壮平市長は「海洋展示館は奄美の海洋文化と海洋資源の学びの場であり、観光拠点でもある。先人たちが大切に守ってきた宝の海を後世に受け継いでいくためにも、さらなる発展に向けて取り組んでいく」とあいさつ。市指定管理者の谷木材商行・谷知憲代表取締役は「30周年、40周年と今後も楽しんでもらえるよう努力し続けたい」と述べた。

 

海洋展示館ではけがをしたり産卵時に弱ったりしたウミガメを保護し、経過観察を行いながら展示、放流している。小宿幼稚園は同館改修工事の際、園内のプールで約1カ月間アオウミガメ3匹を預かった。

 

セレモニーの後、招待された園児たちは早速ウミガメに餌をやったり、熱帯魚の泳ぐ水槽を眺めたりして生き物との触れ合いを楽しんだ。同園の重山宗介君(4)は「カメさんに餌をあげて楽しかった。大好きなチンアナゴも見た」と笑顔。母親の愛里さん(33)は「生き物が好きなので楽しそうだった。また遊びに連れて来たい」と話した。

 

開館時間は午前9時半から午後6時まで(最終入館は午後5時半)。年末年始休館。利用料金は大人500円、小・中学生300円、4歳以上100円、3歳以下無料。