群島唯一の照射灯LED化 竜郷港阿丹埼、電球寿命8倍に 奄美海保

2023年04月22日

地域

LED光源となった竜郷港阿丹埼北東方照射灯の灯器=21日、龍郷町

奄美海上保安部が龍郷町の阿丹崎で管理する「竜郷港阿丹埼北東方照射灯」の光源がこのほど、メタルハライドランプからLED(発光ダイオード)へ変更された。これにより、消費電力の削減や機器の長寿命化が図られた。同保安部によると、照射灯のLED化は第10管区海上保安本部管内でも初めて。

 

照射灯とは、陸上から航路付近の岩礁など危険な場所を照らし、夜間航行する船舶に知らせる航路標識の一つ。竜郷港阿丹埼北東方照射灯は、笠利湾の西端にある群島内唯一の照射灯。

 

LED化に伴い、消費電力が200ワットから128ワットまで減少。電球の寿命は約8倍に伸びるという。

 

奄美海保が同照射灯以外に管理する灯台34基のうち、26基は既にLED化を終了。他の灯台についても今後、LED化が進む見込み。

 

群島内の多くの灯台について、同海保交通課専門官の緒方剛さんは「定期的な保守点検に加え、『灯火監視協力者』と呼ばれるボランティアによる点灯の有無確認など、日常的な見守りに支えられている」と説明。「奄美では台風も多く、機器のLED化が進んでも、灯台は地域の協力者のおかげで守られている。これからも奄美群島の海の安心、安全に努めたい」と話した。