25年春に完成予定 亀徳の建設予定地で地鎮祭 徳之島徳洲会病院

2022年12月13日

地域

新病院の完成イメージ図(徳之島徳洲会病院提供)

【徳之島総局】医療法人徳洲会「徳之島徳洲会病院」の移転に伴う新築工事地鎮祭が11日、徳之島町亀徳の建設予定地で開かれた。徳洲会グループの関係者や徳之島3町の町長、施工する建設業の関係者ら約50人が出席。神事を行って工事期間中の無事故を祈願した。新病院の完成は2025年4月末を予定している。

 

新病院は、1986年に徳之島町亀津に開院した現病院の老朽化に伴い、同町亀徳にある徳田虎雄顕彰記念館の近くに新築する。鉄筋コンクリート造り6階建てで、延べ床面積は現在の病院に比べて約3千平方㍍広い約1万8千平方㍍。

 

病床数は250床で、1階には受付や外来診察、救急外来、検査室、薬局、売店などを配置。2階は手術室や透析センター、リハビリ室など。3~5階は病棟となり、専用エレベーターで一般病棟と隔離する感染病棟も設けるほか、緩和ケア病床3床と高度治療室(HCU)8床を新設する。駐車場は430台分を確保する。施工は熊谷組九州支店。徳洲会関係者によると総工費は約130億円。

 

工事中の安全を祈って地鎮祭の神事に臨む東上理事長=11日、徳之島町亀徳

地鎮祭には関係者のほか、同グループ創始者で名誉理事長の徳田虎雄氏の代理として徳田毅氏(株式会社徳洲会代表取締役)、徳之島3町長、禧久伸一郎県議会議員らが参列。それぞれ玉串をささげて工事の無事故と安全を祈った。

 

徳洲会の東上震一理事長(68)はあいさつで「この土地は徳田先生(虎雄氏)の家が所有していたが、先生の大学進学費用のために手放したと聞いている。回り回ってこの土地に新病院が建設されることになった」と感慨深そうに語り、「島民に新たな貢献ができる医療施設を造りたい」と、地域の医療機関としての誓いを新たにした。

 

高岡秀規徳之島町長は「町、行政としても連携を図りながら、島外に出なくても高度な医療が受けられる完結型の医療の実現を目指したい」と協力の意向を強調した。