3年ぶり舟こぎ競争開催へ 奄美まつり

2022年05月28日

地域

規模縮小し、3年ぶりに開催される奄美まつりの舟こぎ競争(資料写真)=2019年8月3日、奄美市名瀬

奄美まつり協賛会(会長・安田壮平奄美市長)の2022年度総会が27日、奄美市役所会議室であり、今年の「第59回奄美まつり」は規模を縮小して8月5、6の両日に開催する方針を固めた。名瀬、住用、笠利の3地区で花火大会を開催し、3年ぶりとなる舟こぎ競争を名瀬港佐大熊地区で実施する。一方、恒例のパレード、八月踊りは新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から実施を見送ることとした。

 

長引くコロナ禍の中、奄美まつりは20年度は中止。21年度は関連イベントとして、奄美大島5市町村連携による花火大会を11月に開いた。

 

今年の花火大会は見物客を分散させ、密を避けるため、8月5日午後8時から名瀬商港区、笠利宇宿漁港、住用町内海の3地区で同時開催する。時間は約15分間。

 

市内の事業所などに対して例年行っている花火の寄付金募集は、コロナ下での厳しい経済状況なども考慮し、今回は実施しない。

 

舟こぎ競争は、8月6日午前中の半日開催で、出場チーム数を制限して行う。プログラムや感染症対策のルールなどの詳細は今後、奄美舟こぎ協会や名瀬保健所、市の担当課などで協議していく。

 

パレードは、不特定多数の人が会場周辺に集中することが予想され、「観客側」でのソーシャルディスタンスの確保などが難しいと判断。八月踊りも同様の懸念に加え、発声や水分補給、バス利用など感染につながる危険要素が多く、重症化リスクの高い高齢者も大勢参加が見込まれることなども踏まえ、実施見送りを決めた。

 

総会出席者からは「世の中の流れとしてアフターコロナへ進んでいる中、(パレードや八月踊りは)『コロナだから中止です』では納得できない市民もいる。市民に対し、丁寧な説明による周知を心掛けてほしい」といった意見があり、市側も「しっかり説明していきたい」と応じた。