498柱の冥福祈る 遺族会らが戦没者を追悼 伊仙町

2022年11月22日

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戦没者の冥福を祈った合同追悼式=21日、伊仙町伊仙

【徳之島総局】伊仙町の戦没者合同追悼式(伊仙町遺族会主催)が21日、同町の義名山神社の慰霊碑前で執り行われた。遺族や町の関係者ら約60人が参列。戦争の犠牲となった498柱のみ霊の冥福を祈った。

 

追悼式は新型コロナウイルスの影響で3年ぶりに行われた。神事に続く慰霊の言葉で大久保明町長は、ロシアによるウクライナへの侵攻や東アジア情勢について触れ「いつ戦いが起きるか分からない。自分たちの国土は自分たちで守るという気持ちを持つ必要がある」と話し、「戦没者と遺族の苦しみを忘れることなく安定した町勢発展に取り組みたい」と誓った。

 

伊仙町遺族会の嶺津太郎会長(77)は「先の大戦は遠い過去になりつつある一方、世界情勢は緊迫し、憂慮する事態が絶え間なく続いている」と危機感を示し、「私たち遺族は戦争の愚かさと平和の尊さを子々孫々に語り継いでいく使命がある」と今後の活動継続へ向けて力を込めた。